もう決めた、残り人生の有り金は全てデリに投入しよう
H.N. 成金のマーラー作戦 No.046
お金持ちというと、一般的には羨ましがられるものでしょう。僕の家庭は周囲が羨望の眼差しで見る、言わば裕福な家庭ではありました。ただ、幸せには該当しない富裕層家庭で、家族仲がまず滅茶苦茶。父は外で愛人を作り、母は経済力を当てにした結婚であり、愛情なんて皆無です。
そうして産み落とされた僕は、小学生時代から鍵っ子状態でいつも部屋に1人。当然ながら環境を理由として性格は朗らかになれず、小学生の時から疑ったり冷静沈着に物事を見据えたり、言わば面白味のない人格が形成されました。昼と夜ご飯は「これで食べていてください」と、机に紙幣が置いているなど羨ましがられるものの、がらんどうの心はただ虚しいもの。
環境は変わることなく中学・高校へと進み、青春とクラスメイトが楽しむ時代には、女の子から告白されることもありましたね。しかし僕の家が豪邸であること、お金持ちという内情を知られていたため、金目当てというのが丸わかり。だから告白してきた女子を罵倒してしまい、クラス中を敵に回したこともあったのです。また見てくれもよろしくもなく、悪くもなくといった感じで普通過ぎるビジュアルです。
反発をするように大学には進学せず、流浪人のようにフリーターをするなど、自分の心ゆくままに日々を送っていました。いずれにしても植え付けられた感情は、世の中金がある者のところへハイエナのように集まり、それは女も男も相違がないというものでした。恋愛は裕福という事実を知られると一変して、顔がドルマークにすら見えてしまうので割愛します。
なら性欲はどうするべきか?という感情が僕を取り巻きます。
友人は0、情報はインターネットのみ。28歳の準高齢童貞につき、話す相手は居なくとも自身が許せないのです。
ヘルス、ソープなど考えましたが、候補に挙がったのはデリヘルでした。何せ、誰一人風俗に携わる者と顔を合わせることなく、いきなりデリヘル嬢と会えるわけですからね。
サブのスマホを取り出し、車を走らせる僕。外れがないよう、県内でも一番料金の高いデリヘルを選んでホテルにつき、嬢を待ちます。待つこと20分、思いの外早く登場した嬢は、24歳・タレントの卵でもあるMさん。
どうしてこの業界も掛け持ちしているの?と聞くと「売れていないタレントは、周りが思うより遥かに低収入でバランスが悪いのです」と、意外な言葉を聞きしばし話し込みました。
時間は180分でとっていたので、ゆとりがありすぎるほど。気に入った点は、話だけして時間稼ぎをするズル賢さがなかった点でしょうか。
ホテルのルームサービスをオーダーしていた僕ですが、Mさんの視線が食卓に向かっていたので、慌ててお裾分けをしました。すると「優しい……」と言って僕に抱きつき、ピンクルージュの甘い唇からのキスを受けました。瞬く間に下半身が瞬く間に反応、同時に気付いたMさんが手を這わせ弄り始めます。
彼女は興奮した僕を察知し、引き続いては風呂場へと誘導しました。泡付きボディで洗われたことはもちろん初めてですが、感情を込めたサービスが心地良いです。
上がってから髪を乾かし、Mさんは僕の手を取りベッドへ。僕から責めるものとばかり想定していましたが、プレイは彼女からのエスコート。顔から細部のリップサービス、上半身もくまなくしてもらっています。
「献身的でありがたい」と口にしたら「嬉しい」と彼女はここで敬語を解除し、火がついたかのように絶技といえるテクニックを披露。玉と竿を同時責めしながら、ハンド&口技でとろけるような感覚にさせてくれます。包みこまれるような初フェラは快感極まりなく、次に騎乗位態勢のポーズになってからの疑似挿入、つまり素股というやつ。
これがまた最高で、アソコの感触を知ることができたような、締め付けられるような感じです。上下にムーブした時のこすれる快感は脳までほとばしります。そうして射精すると、彼女は丁寧にお掃除フェラまでしてくれました。
「これが高級なデリヘルの真髄……すごく満足した」と率直な意見を伝えた僕。
「お兄さんが優しかったからですよ」と、ちょっぴり小悪魔な一面も見せられたため、もう1度呼んでしまいそう。
なお180分はかなり長いコースだったようですが、残り時間はマッサージをしてもらうなど、初デリヘルは大満足。まだ童貞には変わりありませんが、恋愛よりも夢中になれそうなのでまたMさんをリピートし、良き現実逃避をしようと思った次第です。